2025年ソウルの冬、最高のイルミネーション体験をあなたに

今年のソウルの冬は、イルミネーションの「二極化」がかつてないほど鮮明です。新世界やロッテ、現代といった百貨店が威信をかけて、一年がかりで準備した「没入型シアター」のような豪華絢爛な装飾を繰り広げています。一方で、ソウル市も「ソウル・ウィンターフェスタ」を立ち上げ、光化門から清渓川、DDPまで都市全体を巨大な「光の祝祭」の会場に変えています。
ただし、この時期のソウル旅行には大きな課題が2つあります。それは、氷点下にもなる「寒さ」と、人気スポットでは「3〜4時間待ち」も発生するほどの「激しい混雑」です。
この記事では、単に美しい場所をリストアップするだけではありません。ソウル市内の人気イルミネーションスポットTOP10の場所・時間・行き方(最寄り駅)はもちろん、私たちがリサーチで突き止めた「混雑回避の裏ワザ」と、週末で効率よく回るモデルコースを徹底的に解説します。

目次
超要約(30秒で把握)2025-2026ソウルイルミネーション速報
忙しい方のために、主要スポットのハイライトと「最大の課題」を一覧表にまとめました。
| スポット名 | エリア | 開催期間 | 最大の課題 |
|---|---|---|---|
| 1. 新世界百貨店 本店 | 明洞 | 〜2026/1/31 | 最高の鑑賞場所の争奪戦 |
| 2. ロッテ百貨店 本店 | 明洞 | 2025/10/31〜 | 広範囲に点在する見所 |
| 3. ザ・現代ソウル | 汝矣島 | 2025/11/1〜12/31 | [最重要] 予約戦争と3〜4時間待ち |
| 4. COEX ピョルマダン | 江南 | 2025/11月中旬〜 | 18時以降のショーの見逃し |
| 5. 蚕室ロッテワールド | 蚕室 | 2025/11/20〜2026/1/4 | [最重要] 外国人には困難な予約 |
| 6. 光化門広場 | 光化門 | 2025/12/12〜2026/1/4 | 屋外の寒さ対策 |
| 7. 清渓川ランタン | 清渓川 | 2025/12/12〜2026/1/4 | 会場の勘違い(「牛耳川」) |
| 8. ソウル広場リンク | 市庁 | 2025/12/中旬〜 | アクティビティ(体験) |
| 9. 聖水洞ポップアップ | 聖水洞 | ブランド毎(11月〜) | 情報が点在 |
| 10. ヨンドンポ Timesquare | 永登浦 | 2025年11月1日〜 2025年12月31日 |

【エリア別】ソウルイルミネーション攻略TOP10
ここからは、各スポットを「どう攻略すべきか」という視点で詳しく解説します。
①【明洞エリア】絶対王者!2大百貨店の競演
ソウルのイルミネーションで最も象徴的なエリアが明洞です。新世界とロッテが徒歩5分の距離で、威信をかけた光のショーを繰り広げます。
1. 新世界百貨店 本店 (신세계백화점 본점)

- 結論: 圧巻のNo.1。百貨店の建物が「巨大なシアター」になります。
- テーマ: 「SHINSEGAE THEATER: Wander All the Way」(2025-2026年)。
- 見どころ: 本館のファサード(バスケットコート3個分!)に、375万個ものLEDチップを使用。まるで1本のクリスマスファンタジー映画を観ているかのような、壮大なメディアアートショーが上映されます。
- 開催情報:
- 期間: 2025年11月07日~2026年1月31日
- 時間: 17:00〜24:00(目安)
- 行き方: 地下鉄4号線「明洞駅」5番出口から徒歩約6分。
【プロの混雑回避テク&写真映え】
- 課題: 百貨店の真向かいの歩道(公式鑑賞エリア)は、ショーが始まる前から世界中の観光客で飽和状態になります。
- 解決策: 地上で戦ってはいけません。プロは、寒さと混雑を避け、ショーの全体像を優雅に鑑賞できる「高所」を確保します。狙い目は、真向かいのビル(スタンダードチャータード銀行が入るビルなど)の2階や3階にあるカフェ(例:Starbucks Reserve)の、窓際カウンター席です。
- 写真テク: クリスマスソングと共に物語が進行する「ショー」です。静止画(写真)では魅力の半分も伝わりません。必ずスマートフォンの「動画」で撮影してください。
2. ロッテ百貨店 本店 (롯데백화점 본점)

- 結論: 新世界が「壮大なショー」なら、ロッテは「可愛くて温かい物語」。
- テーマ: 「Sweet Holidays」(2025-2026年)。
- 見どころ: フランスの著名なイラストレーター、ナタリー・レテ氏と協業し、キーキャラクターの「똔뚜(トントゥ)」が主役の、心温まるギフトパレードがコンセプトです。
- 開催情報:
- 期間: 2025年10月31日〜2025年12月31日
- 行き方: 地下鉄2号線「乙支路入口駅」7番・8番出口直結。

【プロの攻略ルート&写真映え】
- 課題: 装飾が本館、Avenuel(エビニューエル)、ヤングプラザと広範囲に点在し、どこで撮ればいいか分かりにくいです。
- 最適ルート: まず、乙支路入口駅側(ヤングプラザ付近)からスタートし、約100m続く「動くショーウィンドウ」を歩きながら楽しみます。最後に、本館正面に設置されたメインフォトゾーン、「3mの巨大トントゥ」と記念撮影。これが最短で世界観を堪能するルートです。
②【汝矣島エリア】最激戦区!トレンド発信地
3. ザ・現代ソウル (더현대 서울)

- 結論: Kドラマの世界に入り込む、屋内最強の「没入型」クリスマス。
- テーマ: 「Atelier de Noel (アトリエ・ド・ノエル)」または「해리의 크리스마스 공방 (ヘリのクリスマス工房)」。
- 見どころ: 5階の巨大な屋内庭園「サウンズフォレスト」が、まるごとクリスマスの村に変身。サンタの家、郵便局、プレゼント工房、ルドルフの家など、複数の「コテージ(伝統的な田舎家)」で構成されています。『涙の女王』のドラマシーンを思い出す人も多い、ロマンチックな空間です。
- 開催情報:
- 期間: 2025年11月1日〜12月31日(目安)
- 時間: 月〜木 10:30〜20:00 / 金〜日 10:30〜20:30(目安)
- 行き方: 地下鉄5・9号線「汝矣島駅」から地下直結。

【最重要:混雑回避テクニック】
- 課題: ここが最大の激戦区です。昨年は2万人が殺到し、入場は完全事前予約制となり即完売。予約なしの現場待機(ウェイティング)は、平日でも「3〜4時間待ち」という状況が発生しました。
- 解決策 1 (裏ワザ): 韓国の現地情報(YouTube Short)によると、「夜20:30(閉店直前)からは自由入場」になる時間帯があったようです。予約も待ち時間もなしで入れる可能性があります(※2025-26年シーズンの実施は要現地確認)。
- 解決策 2 (究極の代替案): プロは「ザ・現代ソウル(汝矣島)」には行かず、「現代百貨店・貿易センター店(COEX)」に向かいます。理由は、ザ・現代と全く同じコンセプト(La Boutique d’ Harry)でありながら、「予約&待機なしで余裕をもって」楽しめるからです(※2024年情報)。
- 写真テク: 村全体の世界観を1枚に収めるため、スマートフォンの「広角(0.5x)レンズ」の使用がおすすめです。

③【江南・蚕室エリア】屋内&大規模フェスタ
4. COEX ピョルマダン(星広場)図書館 (별마당 도서관)

- 結論: 寒さ回避の「屋内最強」スポット。無料でこのクオリティは必見です。
- テーマ: 「ゴールデン・フォレスト」(2024-2025年)。
- 見どころ: ショッピングセンターのど真ん中、巨大な本棚に囲まれた吹き抜け空間に、天井に届くほどの13mの巨大な黄金色クリスマスツリーがそびえ立ちます。
- 開催情報:
- 期間: 2025年11月中旬〜(目安)
- 時間: 10:30〜22:00(プロジェクションマッピングは18:00〜)
- 行き方: 地下鉄2号線「三成駅」5・6番出口から地下直結。
【プロの鑑賞テク&写真映え】
- 注意: この場所の真価は、ツリーだけではありません。
- 本番: 18時〜22時まで、15分ごとに開催される「プロジェクションマッピング」です。巨大な本棚全体がスクリーンとなり、壮大な光と音楽のショーが始まります。
- 写真テク: 1階でツリーを見上げる記念写真を撮った後、必ず2階のエスカレーター横やバルコニーへ移動してください。そこから、ショーの全体像を動画で撮影するのがベストポジションです。
5. 蚕室ロッテワールドタワー&モール (잠실 롯데월드타워)

- 結論: 巨大ツリー、マーケット、アイスリンクが揃う「ワンストップ型」エリア。
- 見どころ: ランドマークのロッテワールドタワー周辺に、クリスマスマーケットやシャネルのアイスリンクなど、ホリデーイベントが密集しています。ソウルで初めてクリスマスを過ごす観光客にも分かりやすいコースです。
- 開催情報:
- 期間: 2025年11月20日〜2026年1月4日(目安)
- 行き方: 地下鉄2・8号線「蚕室駅」直結。

【最重要:外国人観光客の注意点】
- 課題: 最大の問題は、クリスマスマーケットへの入場です。「ネイバー(NAVER)予約」が基本となりますが、これは韓国国内の電話番号認証や決済手段が必要な場合が多く、外国人観光客には非常にハードルが高いです。
- 解決策 (裏ワザ): 2024年シーズンでは、「午後4時(16:00)以前の無料入場」という制度が導入されました。もし今年も実施されれば、これが外国人観光客にとっての生命線です。予約戦争に参加せず、日中に無料入場し、そのまま日没までマーケット内で滞在するのが唯一の攻略法です(※必ず現地の最新情報を確認してください)。
④【光化門・清渓川エリア】ソウル市公式!伝統と光の祝祭
ソウル市が総力を挙げて推進する「ソウル・ウィンターフェスタ」の中心地です。伝統、光、アクティビティが融合する公共の祝祭空間で、すべて徒歩圏内で接続しています。
6. 光化門(クァンファムン)広場マーケット

- 見どころ: ソウルの中心、世宗大王像の前にヨーロッパ風の「クリスマスビレッジ」が出現。多様な手工芸品やグルメのブースが並びます。入場は無料。光化門の建物に映し出される壮大なメディアアート「ソウルライツ光化門」も同時開催されます。
- 開催情報: 2025年12月12日〜2026年1月4日(予測)
- 行き方: 地下鉄5号線「光化門駅」直結。
7. ソウル光ランタンフェスティバル(清渓川)

- 見どころ: 2009年から続く、ソウルを代表する冬の祭りです。テーマは「나의 빛, 우리의 꿈, 서울의 마법 (私の光、私たちの夢、ソウルの魔法)」。伝統的な韓紙(ハンジ)で作られた灯籠(ランタン)と、現代的なメディアアートが清渓川の水面を幻想的に彩ります。
- 開催情報: 2025年12月12日〜2026年1月4日(予測)
【最重要:観光客の注意点】
- 課題: 2025年の公式開催地は「清渓川(チョンゲチョン)および、牛耳川(ウイチョン)」と明記されています。
- 解決策: 観光客が訪問すべきメイン会場は、伝統的な中心地である「清渓川」です。「牛耳川」はソウル北部の郊外に位置するローカル向けの会場です。間違えて向かうと移動だけで時間を大きくロスしますため、旅程からは除外するのが賢明です。
8. ソウル広場 スケートリンク
- 見どころ: ソウル市庁舎の目の前に設置される、ソウルの冬の象徴的な光景です。「ソウル・ウィンターフェスタ」の一環で、イルミネーションを「見る」だけでなく、低予算で「体験」できる貴重なスポットです。
- 行き方: 地下鉄1・2号線「市庁駅」直結。
⑤【トレンドエリア】聖水洞&永登浦

9. 聖水洞(ソンスドン) ポップアップ巡り
- 結論: 大規模イルミではなく、自分だけの「映え」を見つける宝探しの街です。
- 見どころ: 聖水洞は、一つの巨大なイルミネーション会場ではありません。フレグランスの「NONFICTION」、コスメの「dasique(ディジーク)」、アパレルの「マリテフランソワジルボー」といったトレンディなブランドが、個別にクリエイティブな装飾やポップアップストアを展開します。過去には「トムとジェリーのクリスマスハウス」や「ベルギービールフェスタ」なども開催されました。
- 行き方: 地下鉄2号線「聖水駅」。

【楽しみ方&写真映え】
- 明洞の「王道」とは対極にある体験です。大企業が用意した世界観に浸るのではなく、自分だけの「感性(カムソン)」に合うショップや装飾を「発見(ディスカバリー)」するプロセスそのものを楽しみます。王道に飽きたリピーターや、トレンドに敏感な方に最適です。
10. ヨンドンポ タイムスクエア

- 見どころ: タイムスクエア1階のアトリウムに、高さ13メートルの超大型クリスマスツリーが設置されます。今年は独自のキャラクター「タムズフレンズ」とコラボした、きらめく「クリスマスハウス」が特徴で、魔法のような瞬間が毎日繰り広げられる予定です。
- 期間: 2025年11月1日(土) 〜 2025年12月31日(水)
- 場所: 永登浦タイムスクエア 1階 アトリウム
- 行き方: 地下鉄1号線「永登浦駅」地下通路で直結
【プロの訪問タイミング】
- ライトショーの時間: 毎日午後5時〜8時 (17:00〜20:00) の間、1時間ごとにきらめくライトショーが開催されます。この時間帯を狙って訪問するのがおすすめです。
- フォトゾーンの待ち時間: こちらも人気のフォトゾーンですが、現地からの情報によると、週末でも10分〜15分程度の待ち時間で撮影できることが多く、他のスポットに比べて比較的スムーズに写真が撮れるようです。
- ウェイティング登録: 混雑に備え、タイムスクエア1階アトリウムに設置されたQRコードキオスクで、毎日午前11時〜午後9時までウェイティング登録(順番待ち登録)が可能です。

【週末弾丸】2泊3日イルミネーション制覇モデルコース
20代女性の週末弾丸旅行を想定し、「寒さ」を考慮して日中は屋内、日没後にイルミネーションを集中させる効率的な動線を提案します。
| 日付 | 時間 | エリア | スポット・やること | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 1日目 | 夜 | 江南 | COEX ピョルマダン | 空港から直行。18時以降のマッピング鑑賞。寒さを気にせずそのまま夕食もOK。 |
| 2日目 | 昼 | 聖水洞 | カフェ巡り&ポップアップ散策 | 日中はトレンドの街でショッピングと「発見」を楽しむ。 |
| 2日目 | 17:30 | 明洞 | 新世界百貨店 → ロッテ百貨店 | カフェから新世界→徒歩でロッテをハシゴ。明洞で夕食と買い物も。 |
| 3日目 | 昼 | 汝矣島 | ザ・現代ソウル | 昼はショッピング&グルメ。夜の混雑を回避(※もし夜の工房を見たい場合は「裏ワザ」を要検討)。 |
| 3日目 | 夕方 | 光化門エリア | ソウル広場 → 清渓川 → 光化門 | ソウル市公式フェスタを徒歩で制覇。帰国前にソウルの中心部を満喫。 |
よくある質問(FAQ)
Q1. 一番おすすめの「ザ・定番」スポットは?
A1. 初めてなら明洞の「新世界百貨店 本店」です。建物全体を使ったショーのクオリティが圧巻で、これぞソウルのクリスマス、という体験ができます。
Q2. 混雑を避ける裏ワザは本当にありますか?
A2. あります。特に混雑する2大スポットには狙い目があります。
- ザ・現代ソウル: 「20:30以降の自由入場」(※要最新情報確認)
- 蚕室ロッテマーケット: 「16時前の無料入場」(※要最新情報確認)
- ザ・現代の代替案: 「現代百貨店・貿易センター店」を選ぶ方法もあります。
Q3. 寒いのが本当に苦手です。どこなら楽しめますか?
A3. 「COEX ピョルマダン図書館」か「ザ・現代ソウル」が最適です。どちらも駅直結の完全な屋内で、コートを脱いで暖かく鑑賞できます。
Q4. 予約が必須な場所は?
A4. 「ザ・現代ソウル」のクリスマス工房と、「蚕室ロッテマーケット」の夜間入場は、事前予約が必要になる可能性が極めて高いです。旅行前に必ず公式サイトやSNSで予約方法を確認してください。
Q5. ソウル市の公式イベントはどれですか?
A5. 「ソウル・ウィンターフェスタ(Winta Festa)」 です。光化門広場(マーケット)、清渓川(ランタンフェスティバル)、ソウル広場(スケート)などが含まれます。
まとめ:万全の準備で、ソウルの冬を遊び尽くす
2025年のソウルイルミネーションは、「百貨店の圧倒的クリエイティブ」と「ソウル市の広大な祝祭」の両方が楽しめる、当たり年と言えそうです。
成功の鍵は、①「混雑回避テクニック」(時間帯をずらす、代替案を選ぶ、予約不要の時間帯を狙う)と、②「万全の防寒対策」です。
この記事の「モデルコース」と「混雑回避テク」を参考に、最高の冬の思い出を作ってください。必須の「eSIM/Wi-Fi」の予約や、渡航情報(「K-ETA」の要否など)の最終確認も忘れずに行いましょう。この記事の情報を保存して、ソウルでのイルミネーション巡りをお楽しみください!