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「歯に挟まったスパゲッティ」…。一度聴いたら頭から離れない、LE SSERAFIM (ルセラフィム) の新曲「SPAGHETTI」が世界を席巻中です。
リリース直後、世界55の国と地域のiTunesで1位を獲得し、Spotifyではグループ自己最高のデイリーストリーミングと順位を記録するなど、まさに大ヒットとなっています。
しかし、なぜBTSのj-hopeとのコラボが実現したのでしょうか? あのカオスで鮮やかなMVに隠された意味とは? そして、Bサイド曲「Pearlies」に込められたFEARNOT(ファンダム名)への深い愛について、ご存知ですか?
本記事では、これらの疑問を公式情報やインタビューに基づき徹底的に解剖し、今回のカムバックの全貌に迫ります。

30秒で把握! LE SSERAFIM「SPAGHETTI」カムバック超要約
忙しい方のために、まずは重要ポイントをまとめます。
- 最重要コンセプト: 核心は「歯に挟まったスパゲッティ」。これは「どれだけ取り除こうとしても頭から離れない、ルセラフィム自身の抗えない魅力」を示す、自信に満ちたメタファーです。
- 歴史的コラボ: BTSのj-hopeが、その10年以上のキャリアで初めてK-POPガールズグループの楽曲にフィーチャリング。HYBEレーベルメイトとしての最強のシナジーが実現しました。
- ビジュアル変革: キム・チェウォンの鮮やかなオレンジヘア&そばかすメイク、ホ・ユンジンのブリーチ眉など、従来の「美の基準」を意図的に外した、大胆で遊び心のあるビジュアルへと進化しています。
- Bサイド曲の深み: 「Pearlies (My oyster is the world)」は、ホ・ユンジンのワールドツアーでの実体験(MCでの発言)に基づく、FEARNOTへの誠実な感謝ソング。デビュー時のスローガンを「反転」させた深い意味が込められています。
なぜj-hopeが? タイトル曲「SPAGHETTI (feat. j-hope of BTS)」徹底分析
今回のカムバックの「メインディッシュ」であるタイトル曲を、音楽、歌詞、そしてコラボの背景から深掘りします。

楽曲分析:オルタナティブ・ファンク・ポップという新たな挑戦
今回のジャンルは「オルタナティブ・ファンク・ポップ」。リリース直後から「実験的」「賛否両論」と話題になるほど、LE SSERAFIMの新たな挑戦が詰まったサウンドです。
メンバーの「ラフな歌声」や「生意気でクール」な新しいボーカルスタイルに、j-hopeの「スタイリッシュなラップ」が見事に融合しています。
さらに注目すべきは、メンバーのサクラとホ・ユンジンが「作曲家 (Composer)」としてクレジットされている点です。彼女たち自身が楽曲の根幹から制作に携わっていることが、この曲の説得力を高めています。
そして、一度聴いたら耳から離れない「EAT IT UP」という中毒性の高いフックが、この曲を特別なものにしています。
歌詞の「隠された意味」:「歯に挟まる」メタファーの解読
この曲の最大の魅力は、そのユニークな歌詞にあります。

「SPAGHETTI stuck between your teeth (歯に挟まったスパゲッティ)」
「SSERAFIM stuck in your mind (頭に挟まったセラフィム)」
この転換こそが、この曲の核心です。
この秀逸なアイデアは、ホ・ユンジンが前作「HOT」の活動中、音楽番組で1位を獲得した日に「もしかしたら、私たちは歯に挟まった食べ物のように、大衆の頭の中に入り込んだのかもしれない」と思ったことが着想源だと明かされています。
「Want to remove it? Bon appétit (取り除きたい? ごゆっくりどうぞ)」という歌詞には、LE SSERAFIMらしい遊び心と自信が溢れています。
さらに、韓国語の歌詞「오늘도 제발로 달려온 건들어 진짜 사랑인지 아닌지 (今日も自分の足で走ってきたんでしょ、それが本物の愛か、そうじゃないのか)」には、熱狂的なファンだけでなく、批判的な人々(アンチ)すらも「どうせ気になって、自分の足でチェックしに来ているんでしょう?」と挑発する、痛快な皮肉が込められています。
j-hopeコラボが実現した背景

今回のフィーチャリングは、j-hopeがそのキャリアで初めてK-POPガールズグループの楽曲に参加するという、歴史的な出来事でした。
このコラボは、単なる話題作りではありません。HYBEレーベルメイトとしての「強い絆と相互尊重」の証です。以前、ホ・ユンジンがj-hopeのソロアルバム収録曲「i don’t know」にフィーチャリングしており、アーティストとしての芸術的な関係性がすでに構築されていました。
メンバーが語るように、このコラボは「自然な流れ」であり、「タイミング、信頼、そして境界を押し広げたいという共通の願望」から生まれたものです。
この共演は、ARMY(BTSファン)とFEARNOT(LE SSERAFIMファン)という二大ファンダムを繋ぎ、K-POPの「世代を超える」文化的瞬間として、世界中から高く評価されています。
MV徹底解剖:ジムでのカオスと「フードバース」の世界観
今回のミュージックビデオ(MV)は、楽曲のエネルギーを視覚的に爆発させた、まさに「写真映え」の宝庫です。

ストーリーとビジュアル:なぜジムにフードトラック?
MVは、フィットネス愛好家たちが汗を流すジムから始まります。しかし、彼らは明らかに食べ物を渇望している様子。そこへLE SSERAFIMがフードトラックで「乱入」し、「自ら調理したスパゲッティ」を振る舞います。
これは、「空虚なワークアウト(=節制や我慢)」を中断させ、「本当に渇望するもの(=彼女たちの音楽という本物の満足)」を「食べろ (EAT IT UP)!」と提示する、視覚的なメタファーになっています。
著名なフォトグラファーであるコ・ウォンテが初のMV監督を務め、メンバーがトマトソースに溺れる印象的なシーンや、2Dアニメーションのようなユニークな背景など、すべての瞬間がアートワークのようです。

注目ポイント:大胆なビジュアル変革と「あの出演者」
今回のMVは、細部まで見どころ満載です。

- 【写真映え】大胆なビジュアル変革:
- キム・チェウォン: 鮮やかなオレンジ色のヘアカラーと、そばかすメイク。
- サクラ: デビュー以来最も短い、シックなボブのスタイリング。
- ホ・ユンジン: 眉毛のブリーチとヘビーなスモーキーメイクで、圧倒的な存在感を放っています。
- カズハ: まるでランウェイのようにウォーキングしながら料理をサーブする姿。
- ホン・ウンチェ: 食材が積まれたフードトラックの中で見せるクールなオーラ。
- これらのスタイリングは、従来の「アイドルの基準」から意図的に逸脱し、「他人の目を気にしない」というグループの姿勢を体現しています。
- ポイント振り付け:
- 最大のポイントは、歌詞にある「歯に挟まったスパゲッティ」を「取り除く」ような、指を使ったコミカルな動きです。ウィットに富んだこの振付は、一度見たら真似したくなります。
- j-hopeの登場シーン:
- j-hopeは「メタリックなY2Kテーマ」のセットで、「未来的なサングラス」をかけ、リラックスした様子でスパゲッティを楽しみながらラップを披露します。
文化的背景(重要):
MVには、韓国で著名なドラァグクイーン(NANA Youngrong Kimさん, KYAMさん, RINGRINGさん)が出演しています。
韓国では同性婚が法的に認められておらず、LGBTQ+の人々を差別から守る包括的な法律もまだ存在しない中で、世界的なK-POPグループが彼女たちをMVに起用したことは「画期的な出来事」とされています。
これに対し、クィアコミュニティや多くのファンからは「賞賛の波」が起こりました。
これはグループの一貫した姿勢の表れでもあり、メンバーのサクラは過去に、LGBTQ+をテーマにした日本の映画について「男性同士の愛、女性同士の愛、それらが存在しても良いと思う」と肯定的なレビューを公言したこともあります。この起用は、グループの「FEARLESS(恐れ知らず)」な姿勢を示す、力強い社会的ステートメントと言えます。

FEARNOT号泣案件。Bサイド曲「Pearlies (My oyster is the world)」の感動的な背景
今回のシングルには、もう一つの宝石のような曲が収録されています。それが、Bサイド曲の「Pearlies (My oyster is the world)」です。

誕生秘話:ホ・ユンジンの「あのMC」が原点
この曲は、単なるファンソングではありません。2025年4月のワールドツアー(仁川コンサート)での、ホ・ユンジンのMCが原点となっています。
当時、彼女はファンに対し、

「貝が苦しい時間を経て真珠を生み出すように、私もいつか自分だけの真珠ができると信じて待っていた」
「その過程を共にしてくれたFEARNOT(ファンダム名)を守らなければならないと思った」
と、涙ながらに語りかけました。
この「誠実さ」が楽曲の出発点となり、ユンジン自身がアイデアを出し、作詞(Writer)にも参加しました。
歌詞には「Your gaze, your voice, and warmth / I was happy, this is my sincerity (あなたの眼差し、声、温もり / 私は幸せだった、これが私の本心)」や、「I’ma be real, I think you’re all I need (本音を言うと、あなたたちだけがいればいい)」といった、ファンへのまっすぐな感謝が綴られています。
デビュー曲との繋がり:「The World Is My Oyster」の”反転”
この曲のタイトルが、デビューアルバムの収録曲「The World Is My Oyster」(世界は私のもの)のスローガンを、意図的に「ひっくり返し」たものであることにお気づきでしょうか。
この「反転」の深い意味について、ホ・ユンジン自身がインタビューで解説しています。
- 元の「The world is my oyster」は、「世界を征服する」という所有権の態度、自信に満ちたメッセージでした。
- しかし、「Pearlies (My oyster is the world)」では言葉をひっくり返し、「私がすでに持っている小さな牡蠣(オイスター)の中に、私が必要とするすべてがある」という意味に転換させました。
そして、彼女はこう結論づけています。
「FEARNOTは私たちの牡蠣であり、ゆえに私たちの世界である」
デビュー時の「世界を征服する」という外向きの物語から、「自分たちを支えてくれる存在(FEARNOT)こそが自分たちの世界だ」と気づく、「感謝」と「成熟」の物語へ。この曲は、LE SSERAFIMとFEARNOTの絆の深さを示す、何よりも大切な1曲となりました。

FEARNOTの出番!「SPAGHETTI」応援ガイド(カムバ期間)
こんなに素晴らしいカムバックを、私たちファンも全力で応援したいですよね! ここでは、主な活動実績と、今からできる応援方法をまとめます。
主要な音楽番組・放送スケジュール(見逃し配信チェック!)
LE SSERAFIMは、カムバックと同時に怒涛のプロモーションを行いました。見逃した方は、ぜひ公式チャンネルなどでチェックしてみてください。

- 10/24(金) : KBS2「ミュージックバンク」にて「SPAGHETTI」初ステージ披露。
- 10/24(金) : Mnet「カムバック・スペシャル – Spaghetti, Wrapping the Earth」放送。
- 10/25(土) : MBC「ショー!音楽中心」出演。
- 10/26(日) : SBS「人気歌謡」出演。
- 10/28(火) (現地): 米国の人気番組「ザ・ジェニファー・ハドソン・ショー」に出演予定。
- Bサイド曲: 「Pearlies」は、米国の「America’s Got Talent」公式YouTubeチャンネルで、パフォーマンス映像がサプライズ公開されました。
ストリーミングと投票の方法(チートシート)
今からでもできる応援アクションです!
1. YouTubeでの応援
- 公式MVを視聴: まずはHYBE LABELS公式YouTubeチャンネルで「SPAGHETTI」のMVを視聴しましょう。高評価とコメントも忘れずに!
- Weverseイベントに参加: LE SSERAFIM Weverseコミュニティでは、MVストリーミングイベントが開催中です。参加するとサイン入りアルバムが当たるチャンスも!(※2025年11月9日 23:59 (KST)まで)
2. 音源配信サイトでの応援
- 実績: Spotifyでは、リリース初日でグループ史上最高の270万ストリーミングと「デイリートップソング グローバル」22位を記録しました。
- アクション: SpotifyやApple Musicなどのサブスクリプションサービスで「SPAGHETTI」をお気に入りのプレイリストに入れ、毎日たくさん聴くことが、韓国の音楽番組のチャートにも反映されます。
3. 音楽番組の投票(一般論)
- 韓国の音楽番組で1位を獲得するためには、音源やMVの再生数に加え、ファン投票が非常に重要です。
- 「Mnet Plus」(M COUNTDOWN)、「IDOLCHAMP」(Show Champion)、「Mubeat」(ショー!音楽中心)などの公式アプリをダウンロードし、事前投票やリアルタイム投票に参加しましょう。

賛否両論すら飲み込む、LE SSERAFIMの「浸透」戦略
今回のカムバック「SPAGHETTI」は、「歯に挟まる」というユニークすぎるコンセプトと、j-hopeという強力な起爆剤、そして「Pearlies」に見られるファンへの誠実さを武器にした、見事なものでした。
リリース直後はその実験的なサウンドから「賛否両論」という声もありましたが、それすらも「頭から離れない=人々の心に浸透している」証拠として提示する、LE SSERAFIMの芸術的な成熟を見せつけました。
そして何より、iTunes 55カ国1位、Spotifyグループ自己最高記録という「結果」が、その戦略の成功をはっきりと証明しています。

彼女たちの「本心」を受け取ったら、次は私たちFEARNOTが応える番です。
まだの方は、今すぐHYBE LABELS公式チャンネルで「SPAGHETTI」のMVをチェックし、Weverseのストリーミングイベントに参加して、彼女たちに1位という「真珠」をプレゼントしませんか?
そして、「Pearlies」のパフォーマンス映像で、ユンジンが伝えたかった「FEARNOTこそが私の世界」というメッセージを、ぜひもう一度噛み締めてみてください。
用語集(K-POP初心者向け)
- カムバ: 「カムバック」の略。K-POPアイドルが新曲や新しいアルバムをリリースし、音楽番組などでプロモーション活動を再開すること。
- チッケム (직캠): 「直接撮ったカメラ」の略で、主に音楽番組で特定のメンバー1人だけを追いかけて撮影した映像(Fancam)のこと。
- FEARNOT (피어나): LE SSERAFIMの公式ファンダム(ファンクラブ)名。「恐れ知らず(FEARLESS)」のLE SSERAFIMと、「花が咲く(ピオナ)」をかけた名前です。
- Bサイド曲 (B-side): アルバムのタイトル曲(A面)ではない収録曲のこと。
引用出典リスト
(記事内で使用した 形式の引用符に対応する、公式発表、プレスリリース、報道、公式SNS、公式チャート情報源のURLをリスト化します。)
- SOURCE MUSIC / HYBE LABELS 公式プレスリリース
- LE SSERAFIM 公式Weverse
- HYBE LABELS 公式YouTubeチャンネル
- Mnet, KBS, MBC, SBS 各局放送情報
- The Jennifer Hudson Show, America’s Got Talent 公式情報
- OSEN, Chosun Ilbo, Billboard Philippines, Masala.com, Out.com, Times of India, Koreajoongangdaily, Dispatch, MK, iMBC, KED Global, Starnews Korea, GMANetwork, India Today, Bandwagon.asia, reddit, namu.wiki, Shazam, Apple Music, last.fm, Kpopusaonline, hello82, twicehub.com, ize.co.kr, randomklyrics.com, k-pop-planet.com 等の各報道機関・情報サイト
- Spotify, iTunes 公式チャートデータ