
デビューから瞬く間に世界の音楽シーンを席巻したNewJeans。しかし今、彼女たちはキャリア最大の岐路に立たされています。親会社HYBEとの深刻な対立により、グループは事実上の活動休止状態に。なぜこのような事態に至ったのか?メンバーは今、何を想うのか?SNSで断片的に伝えられる近況に、多くのBunnies(ファンダム名)が心を痛めています。本記事では、複雑な経緯を公式情報のみで紐解き、メンバーの現状、そしてグループの未来について考えられるシナリオを徹底解説します。
この記事の目次

30秒でわかる!NewJeansとHYBEの対立 超要約
時間がない方のために、今回の対立の発生から現在までの流れを5つのポイントで簡潔にまとめました。

- 2024年4月: 親会社HYBEが、NewJeansの所属レーベルADORに対し「経営権奪取疑惑」を理由に監査を開始しました。
- ミン・ヒジン氏の反論: ADORのミン・ヒジン代表(当時)は、HYBE傘下の別グループILLITによる「NewJeansのコンセプト模倣」を指摘したことへの報復だと主張しました。
- 法廷闘争へ: ミン氏の解任を巡る仮処分申請で裁判所はミン氏の訴えを一部認容(「裏切りだが背任ではない」)。しかしその後、HYBEは取締役会決議でミン氏を代表取締役から解任しました。
- メンバーの決断: メンバーはミン氏支持を表明し、ADORとの信頼関係破綻を理由に専属契約の解除を通知しました。
- 現在の状況: ADOR(HYBE側の新経営陣)が申請した仮処分が認められ、NewJeansは独自の商業活動を禁じられ、事実上の活動休止状態にあります。
そもそもNewJeansってどんなグループ? — プロフィール早わかり
新規・ライト層の読者の方に向けて、NewJeansの基本的なプロフィールをファクトシート形式でご紹介します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| デビュー日 | 2022年7月22日 |
| 所属レーベル | ADOR (All Doors One Room) ※HYBE傘下 |
| ファンダム名 | Bunnies (버니즈) |
| メンバー構成 | ミンジ、ハニ、ダニエル、ヘリン、ヘイン(5名) |
| プロデューサー | ミン・ヒジン |
| 代表曲 | “Attention”, “Hype Boy”, “Ditto”, “OMG”, “Super Shy” |
| コンセプト | 90年代のR&Bを彷彿とさせるイージーリスニングな楽曲と、自然体でノスタルジックなビジュアル表現 |
何が起きた?時系列で追うHYBEとの対立の全貌 — 初心者向け解説
監査開始から現在の活動休止に至るまで、一体何があったのでしょうか。主要な出来事を時系列で整理し、対立がエスカレートしていった過程を客観的に解説します。
PREPで理解する対立の流れ
- 【結論】 HYBEによる突然の監査から始まった対立は、記者会見や法廷闘争を経て、最終的にNewJeansの活動休止という最悪の事態に発展しました。
- 【理由】 HYBEが主張する「経営権奪取」と、ミン・ヒジン氏側が主張する「コンセプト模倣への報復」という、双方の言い分が真っ向から対立し、交渉の余地なく法的措置の応酬となったためです。
- 【具体例】 以下のタイムラインをご覧ください。
| 日付 | 主要な出来事 |
|---|---|
| 2024年4月22日 | HYBEがADORに対し「経営権奪取疑惑」で監査に着手。 |
| 2024年4月25日 | ミン・ヒジン氏が1回目の緊急記者会見を実施。疑惑を全面否定し、HYBEを痛烈に批判。 |
| 2024年5月30日 | 裁判所がミン氏の仮処分申請を認容。HYBEはミン氏を取締役から解任できなくなりました。 |
| 2024年8月27日 | HYBEがADOR取締役会を通じてミン氏を「代表取締役」から解任。 |
| 2024年9月11日 | NewJeansメンバーがライブ配信でミン氏のCEO復帰をHYBEに要求。 |
| 2024年11月 | NewJeansがADORに専属契約解除を通知。「NJZ」として独自活動を開始すると発表。 |
| 2025年3月21日 | 裁判所がADORの仮処分申請を認容。NewJeansの独自活動が全面的に禁止されました。 |
| 2025年3月23日 | 香港でのステージを最後に、メンバーが活動の暫定休止を涙ながらに発表しました。 |
- 【まとめ】 このように、一つのアクションが次の強硬なリアクションを呼ぶ連鎖が続き、対話による解決が不可能な状況へと陥っていきました。
争点の核心は?HYBEとミン・ヒジン氏、2つの食い違う物語
なぜここまで対立は深刻化したのでしょうか。その根本には、HYBE側とミン・ヒジン氏側の主張が全く食い違っていることがあります。両者の言い分を比較してみましょう。

| 争点 | HYBEの主張 | ミン・ヒジン氏側の主張 |
|---|---|---|
| 対立のきっかけ | ミン氏らADOR経営陣による経営権奪取計画が発覚したため。 | HYBE傘下グループILLITによるNewJeansのコンセプト模倣を社内で問題提起したことへの報復。 |
| 主な証拠 | 「궁극적으로 빠져나간다(最終的に抜け出す)」等の記載がある内部文書やチャット記録。 | ILLITとのコンセプト類似性を示す比較画像、内部告発者の情報、オンラインコミュニティの反応。 |
| 根底にある不満 | 子会社CEOによる親会社への重大な背任行為である。 | パン・シヒョク議長による挨拶の無視など、HYBEからの冷遇と約束違反の積み重ね。 |
【まとめ】 この対立は、HYBEが「企業の統制と利益」を最優先するのに対し、ミン氏側は「クリエイターの独創性とアーティスト保護」を掲げるという、根本的な価値観の衝突が背景にあります。
メンバーは今どうしてる? — 活動休止中の5人の現状と想い
ファンが最も気にかけているメンバー5人の現在の状況を、公式情報と目撃情報を基にまとめました。

- 法的な状況: 裁判所の決定により、ADORの承認なしでの音楽活動、広告、放送出演など全ての商業活動が禁止されている状態です。
- 公式活動: 2025年3月23日の香港での公演を最後に、グループとしての公式活動は完全に停止しています。
- ファンとの交流:
- 活動休止後、一時的に全削除された公式Instagramは、メンバーのイニシャルを組み合わせた「mhdhh_friends」として再開されました。
- ファンからの手紙を読んでいることや、元気でいることを伝える投稿で、ファンを安心させようと努めています。
- 近況(目撃情報):
- ダニエルさんがランニングを楽しむ姿。
- ヘリンさんが歯科医院を訪れた際の写真が公開されるなど、ごく私的な日常を送っている様子が伝えられています。
- メンバーの意思: 対立発生当初から一貫してミン・ヒジン氏への支持を表明。裁判所への嘆願書提出や、CEO復帰を求めるライブ配信など、自らの意思で積極的に行動しています。


NewJeansの今後はどうなる?考えられる3つのシナリオ
専属契約の有効性を争う本案訴訟の結果を軸に、NewJeansの未来として考えられるシナリオを3つ提示します。

シナリオ1:法廷闘争の長期化(現状維持)
専属契約の有効性を巡る本案訴訟が数年にわたり続く可能性です。この場合、メンバーはキャリアの最も重要な時期を活動できないまま過ごすことになり、グループにとって最大のダメージとなるかもしれません。
シナリオ2:契約解除(巨額の違約金)
NewJeans側が敗訴した場合、あるいは和解の一環として、巨額の違約金を支払って契約を解除する道です。金額は3000億ウォン(約330億円)を超える可能性も指摘されており、実現には大きなハードルがあります。
シナリオ3:関係修復と活動再開(可能性は低い)
双方が歩み寄り、何らかの形で和解して活動を再開するシナリオです。しかし、これまでの対立の経緯と感情的な溝の深さを考えると、現時点では最も可能性が低いと見られています。

【補足】業界への影響: 今回の事態は、K-POP業界の成長モデル「マルチレーベル・システム」が抱える、レーベル間の過当競争や親会社のガバナンス不足といった問題点を浮き彫りにしました。
私たちにできること — BunniesとしてNewJeansを応援する方法
先が見えない状況ですが、Bunniesがポジティブなエネルギーを送り続けることが、何よりメンバーの力になります。以下の公式的な方法で、彼女たちへの変わらぬ愛を伝えましょう。
- 公式SNSをフォローし、温かいコメントを送る:
- Instagram (mhdhh_friends)
- 公式YouTubeでMVをストリーミングする:
- 再生回数はアーティストの人気を示す重要な指標です。過去のMVを楽しみながら応援しましょう。
- 音楽配信サービスで楽曲を聴く:
- Apple Music, Spotify, YouTube Musicなどで楽曲を聴くことも、アーティストへの直接的なサポートに繋がります。
- 公式グッズは正規販売店から購入する:
- (もし購入を検討する場合)Weverse Shopなどの正規ルートを利用しましょう。
まとめ:一日も早い活動再開を願って
HYBEの監査から始まった対立は、双方の主張が食い違うまま法廷闘争へと発展し、NewJeansは現在、活動休止という苦しい状況に置かれています。しかし、メンバーたちはミン・ヒジン氏と共に築き上げてきた音楽とコンセプトへの誇りを持ち、自らの意思で声を上げ続けています。彼女たちが再びステージで輝く日を信じ、私たちBunniesは、公式な方法でクリーンな応援を送り続けることが大切です。一日も早く、5人の笑顔に会えることを心から願っています。
